■ 鉱物資源問題と世界経済−コンゴ民主共和国の「紛争ダイヤモンド」問題を例証として−

                          明治大学大学院商学研究論集 第21号2004年9月               

 本稿は、コンゴ民主共和国と近年国際問題にまで発展した「紛争

ダイヤモンド」問題を世界経済との関連で検討し、同国が「貧困の

罠」に陥った要因と構造についての分析を試みた。まず「紛争ダイ

ヤモンド」問題の論点を整理し、国際社会の取り組みの仕方につい

て検討する。そのうえで、同国の政治経済構造を歴史的に俯瞰し

、90年代に生じた2度の内戦の要因を冷戦構造の崩壊のなかで検

証した。問題意識は「紛争ダイヤモンド」問題の背景に横たわる同

国の抱える問題についての考察にあり、世界経済との関わりのな

かでコンゴ民主共和国の構造的欠陥問題がどのようにして養成さ

れてきたかを探ることにある。国連・NGOが指摘する不法採掘−武

器密輸−紛争スパイラルの悪循環だけにとどまらず、政治エリート

を中心とした国家の私物化とその機能不全、先進諸国政府と多国

籍企業とコンゴ民主共和国間との悪循環を政治経済的に分析する

ことで「紛争ダイヤモンド」問題が抱える問題を明らかにすることを

目的とする。

キーワード

コンゴ民主共和国 紛争ダイヤモンド モブツ大統領 鉱物資源 重債務貧困国

>> 全文をPDFでダウンロードする
Copyright(C) 2004 Atsushi YOSHIDA. All Rights Reserved.